2008年07月05日

宝塚歌劇団も無縁ではない「リメイク」の件

・劇団四季が「ベルばら」を公演。
・宝塚歌劇団が「キャッツ」を公演。

リメイクとも言えるこの行為・・・・微妙?

「ベルばら」は、現代の宝塚歌劇団のシンボル的なプログラム。
「キャッツ」は、無論、劇団四季のお家芸。

微妙どころか、「きゃー、やめて!」て感じ??


【宮廷女官チャングムの誓い(大長今)】が映画化されるそうです。

(げっ。いきりなりチャングムかよ!ちっ(怒った顔)

このドラマは、54話(しかも1話あたり、オリジナル版では1時間くらいあります。)の超大作です。その長〜い物語を、たった2時間程度の映像に収めようとしたら、総集編(ダイジェスト)みたいになってしまうのは必至ですよね。ダイジェスト版にする場合には、その原作が持つ世界観やエッセンスを、どれだけ濃厚かつ芳醇に表現出来るかが、ポイントになってくると思います。それと、元々のその作品のファンの方たちを納得・満足させる事も課題と言えば課題。
(これは、宝塚歌劇にも当てはまる部分があるかと思います。)

そもそもキャストが大問題ですよね。主役だけを考えてみても、
「冬のソナタ」のジュンサン役は、ペ・ヨンジュンさんしか有り得ない!
「のだめカンタービレ」の野田恵役は、上野樹里さんがドンピシャだった!
「女王の教室」の阿久津真矢役が、 天海祐希さんと一体化していた!
・・・・ように、チャングム役は、
イ・ヨンエ(李英愛)さんしか、しっくりこないと思います。

中国人の監督さんが企画していて、マーケットはアジア全域なのでしょう。
でも、チャングム=イ・ヨンエさんですよ。少なくとも日本では。

では、イ・ヨンエさんは、もしかオファーがあった場合、チャングム役を引き受けるのでしょうか。私は、引き受けないのではないかなあ、と思います。なぜなら、イ・ヨンエさん側としては、これ以上「チャングム=イ・ヨンエ」のパブリックイメージを浸透させたくないと考えていると思えるからです。どんな作品・どんな役柄を演じても、観る人側に「あのチャングムの・・・」という冠頭詞が付いてしまいますから。チャングムが、新しい役の邪魔をしかねないのです。俳優が「当たり役」を得て、多くの人たちから愛されるのは、幸運で素晴らしい事でしょうが、その一方、それ以外の表現活動を、自由に選択して行いにくくなると思うのです。

イ・ヨンエさんは【チャングムの誓い】の終了後、【親切なクムジャさん】という映画で、「未婚の母で囚人で銃もぶっぱなす、したたかでクールな復讐人」を演じています。復讐というテーマは【チャングムの誓い】と合い通じる部分が無きにしも非ずですが、テイストは全く異質のものです。


【親切なクムジャさん】は、私的には、極めて実験的かつサイケデリックな映画だと感じました。面白かったです。国際的には、ヴェネチア国際映画祭特別賞を受賞するなど、芸術的な評価は得ていますが、チャングムで涙した方たちには、ちょっと付いていけないと言いましょうか。キツいかもしれません。

イ・ヨンエさんは、チャングムを演じて芝居に欲が出てきたと語っています。それで【親切なクムジャさん】にチャレンジしてみたようですが、表現の幅を広げると共に、イメージチェンジを図りたかったのではないかと推察します。

でも「純情可憐で聡明で、心が美しく正義感が強くて誠実で、実行力と忍耐力が抜群の、正直者でちょっぴりおっちょこちょいの可愛いチャングム」で、イ・ヨンエさんを好きになった方たちの多くは、彼女が、この映画のようなエキセントリックな役を演じる事を望んでいないのではないか・・・と思えるのです。

【親切なクムジャさん】は、2005年に公開されていますが、その後、イ・ヨンエさんは、ドラマにも映画にも一切出演していません。チャングムによって、一躍アジア圏の大スターに上り詰めた彼女としては、次の出演作を熟考しているのかもしれませんが、「チャングム」のパブリックイメージから逃れられず、悩んでいるのではないかなあ。

現に、2007年の夏に東京ドームで行われた【チャングムの誓い】のイベントには、なんと、イ・ヨンエさん他の出演者たちを一目見たさに、数万人ものファンの方たちが集結しました。おそらく6万人近い方たちが集まったと思われます。ドラマが初めて放映されて以来、既に数年も経過しているのに、いまだに冷めぬこの大人気。それも極東・日本で。
 
まあ、韓国本国では、そこまでの熱気はもうないでしょうし、若手女優に押されているとの話もあるようですが(イ・ヨンエさんは今年で確か37歳)、「大長今」のテーマパークは今でも健在ですし、「チャングム=イ・ヨンエ」の残像が強烈に残っていて、彼女の新しい展開を阻害しているのではないかと想像します。加えて考えるに、彼女の内面においても苦悩や葛藤があるのでは。

【チャングムの誓い】の映画化(一種のリメイクですよね)の件。
企画している中国の映画監督さん(チャン・イーモウ氏)は、ヒットメーカーで、日本では、たとえば「HERO」「LOVERS」 などが有名です。そもそもチャン・イーモウ氏は、ドラマのチャングム・ファンで、それが映画化を企画する大きな動機となったそうです。【チャングムの誓い】の物語や精神性・世界観などに感銘・共鳴し、「映画にしてみたい!」と考えたのでしょう。しかし、何度も書いておりますように、おそらくドラマのオリジナルキャストではなく、まったく新たな俳優さんたちを配役して映画を製作するのではないかと予測します。とすると、今までドラマに感動し支持していたファンの方たちが、果たして観たいと思うのか、大いに疑問です。

54話×1時間=54時間のドラマですよ!
それを観続けていたら、頭の中で役と俳優とが一体化してしまっていますよ。
「チャングム=イ・ヨンエ」のみならず、他の役・俳優においても。

また、話をまとめたような「ダイジェスト版」的な作品になるのであれば、作品のクオリティにおいても苦戦しそうな気がします。それとも、ハリポタみたく、連作シリーズものにする可能性もありますねえ。
それとも、大胆に新たなエピソードを創るのかも。


この記事の冒頭に、
劇団四季が「ベルばら」を公演/宝塚歌劇団が「キャッツ」を公演
・・・・そんなリメイク、有り得ないでしょう? と書きました。
チャングム映画化の話と、合い通じる部分があるのではないかと。

そこでですが。

期待しつつ・・・微妙で複雑な感情が湧いてくるのが、
2009年1月1日から宝塚大劇場で公演予定の、花組【太王四神記】です。ファンの新規開拓や、本格的なアジア進出が目論見の根底に見え隠れしているように思える訳ですが。現在においては、圧倒的にヨン様のイメージが強いですよねえ。それと、ダイジェスト的な物語構成にならざるを得ないでしょうね。

宝塚歌劇は、これまでにもオリジナル作品の他に、ブロードウエーの舞台を下敷きにした作品など、「リメイクもの」と言えなくもない作品を多数上演してきました。ただし単なるリメイクではなく、宝塚歌劇のオリジナルカラーで「染め上げる」事によって、新たな魅力的な作品へ昇華させてきました。(まあ、色々とありますが、期待しつつ以下省略。)

ちなみに「壮大な歴史モノ」をやるのなら、古代日本のファンタジー、
山岸涼子さんの「日出処の天子」あたり、面白いのではないでしょうか。
まだ宝塚歌劇では舞台化されていませんよね?たしか。


【日出処の天子】は、厩戸王子(聖徳太子)を中心に据えた物語です。
少女漫画の歴史に燦然と輝く傑作との誉れ高い作品です。
1980年代前半に雑誌に連載されました。

2008年06月30日

宝塚歌劇団のネット広告/天海祐希さん

「ポータルサイト」ってありますよね。日本語に直訳すると「玄関口のサイト」となるようです。ネットに繋いだ時に、殆どのパソコンで表示されるサイトだと思います。大手ポータルサイトも沢山ありますから、それぞれにお気に入りのポータルサイトがあるでしょうし、複数のポータルサイトを上手に利用している方も少なくないと思います。私の場合は、Yahoo!とGoogleをケースバイケースで。
 
日本国内で最も利用者が多いポータルは、Yahoo!Japanだとされています。某統計によると70%前後のネットユーザーが頻繁に利用しているのだそうです。これはもう圧倒的なシェアです。凄い人数のユーザーが毎日閲覧している事を意味します。

すると、Yahoo!Japanのトップページに広告を出すとした場合、どのくらいの費用がかかるのだろうか、広告費用に見合った効果(費用対効果)があるのだろうか、などと、ちょっぴりマーケティングぽい興味を感じたりするのですが、Yahoo!Japanの色々なページの右上のスペースには、宝塚歌劇団の公演の広告画像が表示される事があります。
 
現在は、星組【THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)】(宝塚大劇場)のPR広告をよく見かけます。クリックすると、黒と赤のデザインが鮮やかなスペシャルサイトに移動。コンテンツとしては、Movieが楽しいですね。

ところでYahoo!Japanで見かけた・・・と言いますと、
[2008年春ドラマ] 満足度が高かったのは?というお題のアンケート投票が行われ、投票数62812票の内、天海祐希さん主演の【Around 40 〜注文の多いオンナたち〜】が、3766票(6%)を獲得していました。

これはエントリーされていた23番組の中で、第5位の獲得数となります。投票した方たちの男女比率は、おそらく女性の方たちが多いと思うのですが、多くの興味や共感などを得たようです。
天海さん、春らしく爽やかに好演するの巻〜。

ちなみに第1位は、ROOKIES (ルーキーズ)の17601票(29%)でした。
イケメン強しの巻〜。
 

2008年06月14日

ベルサイユのばら(モンスターコンテンツの復習)

『ベルサイユのばら』は、宝塚歌劇のスーパー・モンスター・コンテンツではないでしょうか。これまで30年以上の長きに渡って幾度となく、多くの方たちに愛され親しまれながら、バリエーションを増やし演出を変えつつ公演され続けています。そして今年は、外伝3部作の怒涛の全国ツアーが実施されるなど、2008年の宝塚歌劇団には『ベルばら』モードが通奏低音としてあるように感じます。


『ベルばら』の塗り絵です。フルカラー原画他から43枚が厳選されています。
塗り絵を楽しんだ後には、しおり、名刺、レターセット等として使用出来る
そうです。池田理代子さんの着彩指導付き♪


満月公演クロニクル

1974年月組
1975年花組/雪組
1976年星組ベルサイユのばらV
1976年花組アンドレとオスカル※
1976年月組『ベルサイユのばらV』東京特別公演
1977年花組※
1978年雪組※
1979年花組アンドレとオスカル編 ※
1980年雪組アンドレとオスカル編 ※
1989年雪組アンドレとオスカル編
1989年星組フェルゼンとマリー・アントワネット編
1990年花組フェルゼン編
1991年月組オスカル編
1991年雪組オスカル・アンドレ編 ※
1991年花組フェルゼン編 ※
2001年宙組フェルゼンとマリー・アントワネット編
2001年星組オスカルとアンドレ編
2005年星組フェルゼンとマリー・アントワネット編 ※
2006年星組フェルゼンとマリー・アントワネット編
2006年雪組オスカル編
2006年雪組オスカル編 ※
2008年雪組外伝 ジェロデール編/花組アラン編/星組ベルナール編

※印は、全国ツアー(地方公演)です。
誤り・抜け落ちがある場合は、ご容赦下さい。


1974〜1980年にかけては、毎年恒例のように公演されていました。
私も当時「宝塚歌劇=ベルばら」の認識でした。

少し間が空いて、宝塚歌劇75周年や、フランス革命200年を記念して、
1989年〜1991年にかけて公演されています。平成ベルばら。

21世紀に入り、また、定期的に公演されるようになりました。
ファンからの待望と、歌劇団側の興行的な目論見とが合致したのでしょう。
また、ヒットコンテンツ不足との認識があるのかもしれません。

2005年星組(フェルゼンとマリー・アントワネット編)は、全国公演の他にも、日韓国交正常化40周年を記念して韓国公演を敢行しています。レポートや、実際に行った人のお話によると、日本からも多くの方たちがこのツアーに参加されたようです。また、ファンミーティングも行われ、楽しいひと時となったようです。

「ベルばら外伝:全国ツアー」は、 2008〜2010年位の期間にかけての、宝塚歌劇95周年を祝い記念する一環として企画されたと思われます。「外伝」で着火させ、2009年初頭「太王四神記」で大ブレーク。そして「外伝」の新作発表&大劇場公演を敢行。さらに、鉄板プログラムの『風と共に去りぬ』を駄目押しに・・・などと、予想(妄想)を立ててみたり。



 プチしまった。ちっ(怒った顔)



本日は、アンドレやレッド・バトラーの元雪組トップ・麻実れいさんについて書こうと思っていたのでした。余談の話題が本題になってしまい冗長になってしまいました。麻実れいさんの最近の話題については、またあらためて。
 

2008年06月12日

宝塚歌劇のフリーペーパー

宝塚歌劇に関するフリーペーパーとして『TCA PRESS』があります。これがまた、なかなかの優れモノと言いましょうか、楽しめるコンテンツだと思います。もちろん、ご存知の方も大変多いことでしょう。

宝塚歌劇団に関する、映像や音楽コンテンツの管理・リリースを一手に引き受けている(株)宝塚クリエイティブアーツが、毎月15日に発行している小冊子です。北海道から沖縄に至るまで全国津々浦々、数十箇所のレコード店、書店、キャトルレーヴ、楽器店、ホテル等に設置されているようですね。ちなみに私は、阪急電車の梅田駅あたりでゲットする事が多いです。

そう言えば、私の学生時代にはフリーペーパーは、街の最新トレンド・情報を知るメディアとしては、旬で全盛期で最先端でした。私の地元の話だと、京都や大阪のマニアックな情報、地元アーティストのインタビューなどが掲載されていて、よく読んだものです。バックナンバーを揃えたりもしていました。インターネットが日本国内にはまだ存在していなかった頃のお話です。現在はネットがあって膨大なデータを知る事が出来たり、「誰でも情報発信者」といった感じで、私なんぞも、こうしてPCのカーソルをカタカタ叩いて、つたないブログを書かせて頂いている訳ですが(汗)、それでも、紙のメディアもかなり好きです、今でも。

えっと、閑話休題。
 

『TCA PRESS』は、CS放送やケーブルテレビのコンテンツであるタカラヅカ・スカイ・ステージ(TAKARAZUKA SKY STAGE)に関する情報がメインです。DVDやCDなどのリリース案内情報も掲載されています。キヤトル・レーヴ系のグッズの案内とかも掲載されています。カラー写真が豊富に掲載されているので、眺めていて楽しいです。

そう。カラー写真が豊富なところが、とっても気に入っています。
「フリー」だからといってあなどれません。

いわゆる宝塚歌劇団の映像や音楽の作品に関するPR誌。
でも、インタビューも載っています。
たとえば2008年6月号ならば、柴田理恵さんが登場。
「宝塚歌劇の舞台」を、芝居舞台の題材に使用しているそうです。

また2008年5月号は、朝海ひかるさんのインタビューでした。
素敵な写真が3枚掲載されていました。


余談:
『TCA PRESS』は、基本的に文章は横書き。
「TAKARAZUKA SKY STAGE」と印字された表紙をめくって読み進むと、
タカラヅカ・スカイ・ステージの事がメインに掲載されていて、
「TCA PRESS」と印字された表紙からめくって読み進むと、
ジェンヌや著名人のインタビューや宝塚歌劇公演のレビュー、
そしてDVDリリース情報がメインに掲載されています。
て、なんだか、ややこしい書き方になってしまいましたがふらふら
このフリーペーパーには、表紙の裏表が無いと言いましょうか、
どちらから読んでもOKのように作られているようですね。

余談2:
『TCA PRESS』は、有料で「年間送付サービス」を行っています。
http://www.tca-pictures.net/press/
 

2008年06月01日

宝塚歌劇団のマイナーチェンジ 2009

宝塚歌劇団の大劇場における年間公演数・席種区分・座席料金の
見直しが、阪急電鉄株式会社と宝塚歌劇団の連名によって、
5/30に発表されました。

ニュースリリース(PDFファイル)

※宝塚歌劇団は、阪急電鉄株式会社の「創遊事業本部」に属しています。
歌劇団生は、阪急電鉄社員とみなされます。


【 年間公演数 】

宝塚大劇場、東京宝塚劇場の現行公演数、年8回を、
2009年1月の公演より、それぞれ年10回に増数。
これによって、5つの全ての組が、
宝塚・東京で、それぞれ年に2回ずつ興行する事となります。


【 料金体系・席種区分の見直し 】

・2009年1月の公演より、SS席で1,000円・S席で500円の値上げ。
(A・B・当日B席は、現行通り。)

・「宝塚友の会」の会員向け先行販売の場合、500円OFF(SS席を除く)

・宝塚大劇場のB席区分の拡大。

・宝塚大劇場の座席を全面入替(2009年1月より新装)


料金改定は、まあ・・・劇団運営はビジネスなので、色々と事情があるのかと。割引制度や劇場内装等において、明らかに(サービス向上・観客に還元)している部分もあります。

大劇場の公演数が増加する事は、オーディエンス側にとっては喜ばしい訳ですが、(全国ツアーは増えるのでしょうか?)しかし劇団側にとっては、スタッフの増員が必要かもしれません。作品の創作・質の維持・向上も今まで以上に大変でしょう。<伝統と革新>の調和が取れた劇団運営を。

ジェンヌについては、劇団内での拘束時間が必然的に増えます。大劇場公演があり、全国ツアーあり、劇団関連のイベント出演あり等々・・・と大忙しで、ちょっと大相撲の場合になぞらえてみたりもする訳ですが、よりベターな「仕事環境」を確保出来れば良いですね。体調管理やモチベーション維持はポイントかと思います。

なお、記念すべき95周年の第一弾公演に『太王四神記』を選んだ事は、
新しい実験・チャレンジ(そして賭け)ではないかと感じます。
本家の韓国にも先駆けて「世界初の舞台化」なのだそうです。